学歴、職歴マウント
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ドイツで就職し1年目の頃

海外で就職することの大変さを身をもって経験した人は、相手の職歴や学歴についてあまりしつこく聞いたりしません。まあ中にはいるかもしれませんが、経験上そんな傾向があります。

自分もかつてドイツで就職し、働き出した1年目の頃、客として来ていた、某有名商社の中年の男性と世間話をするくらい親しくなりました。そんな中で、なんでドイツに来たの?とか、色々興味を持って聞いてきたので、素直に答えていると、現地採用の自分に、

「しかし、よく日本の会社辞めてこんなドイツまで来たなあ、こんなとこ給料安いでしょ!!」と言い放ちました。

さらに続けて、「ええ、こっちの人と結婚しているの??まあ若いし、見た目だけは良さそうだしなあ。」

と何の悪気もなく言いました。会社に来ている顧客ですので、そこはグッと堪えて無視しました。

この中年の役職のついた日本の駐在員さんは、他の人に対しても見下す態度がひどく、特にたちが悪い人でした。

やたらと聞かれる出身大学

日本の人は、なぜか出身大学を聞きたがります。どこの会社にいたかよりも大学名。しかも、学部は関係なくて有名大学なら尊敬し、無名なら見下します。仕事もどこの会社にいたかは聞くが、なんの業務をしていたかはほとんど聞きません。

つまりは、ブランド主義の人が日本には未だに多いのです。

とある有名大学出身の人は、海外に出ても同じ大学出身の人たちとつながりを求めます。これは、経験上どの街に行ってもそう見たいです。なぜかいつもその大学名を聞きます。おそらく、伝統なのでしょうか?別に悪いとは思わないし、なんとか県人会みたいなものと変わりませんが、やたら他人の大学名を聞く人もそこの大学の人です。

そもそも、40歳、50歳近くになっていまだに出身大学名を語り、本当は東大を狙っていたとか、自分がどれだけ優秀かをSNSなどで発信している人は、いかに自分に自信が無いかの現れでもあります。偏差値の高い大学出身でも、頭の悪い人はいるし、仕事のできない人はいます。

そういう人に限り、現地語はおろか、英語もろくにできないケースもあります。実際に大手の会社の支店長だったお客さんは、英語すらわからずで、会社の金を個人的なことに使い込んで処分。結果、日本のど田舎の支店に役職なしで飛ばされました。

国際結婚とわかると根掘り葉掘り聞いてくる

海外に住んでいるのだから、こっちの人と結婚していたり付き合っている可能性は高くなります。それなのに、道ですれ違うだけでもジロジロ見られます。ここはドイツなのに、そんな風に見るのかと相方も言っていました。しかも、親しくなった人が聞くのは決まって、「旦那さん(奥さん)金髪なの?青い目なの?」とかそんなことばかり。じゃあ、あんたの旦那や奥さんの髪の毛は何色だよ?目は何色だよ?肌の色は?と聞いたら答えてくれるのでしょうか?

酷いケースは、恥ずかしくなるような下品な質問もあり、自分が聞かれたら嫌な気分にならないのでしょうか?ドイツに住んでいるのに、こんな思考回路の日本人がいるとは、呆れることも多かったです。

駐在員の妻にも影響が

家族でドイツ赴任をしている人も多いですが、その場合は、帯同の奥様方も大変なようです。駐在員妻のお茶会や習い事、旅行など、一度でも断れば、いじめに遭い、旦那の出世にもひびくと言ったような馬鹿げた話も現実にあります。有名な話では、ある日本の有名女性歌手さんが、旦那さんの駐在でドイツにいたときに、そうしたいじめに遭って日本に帰国したとか。

ただでさえ大変な現地での生活は、時に旦那さんより困難が多い訳です。会社と家を往復している旦那さんは、日常生活で求められる言語やコミニケーション能力は不要ですが、奥さんはそうはいきません。現地語のできる他の日本人に毎回頼るわけにもいきません。

そんな状況での、日本人奥様とのお付き合いはさぞ大変だろうなと思います。旦那の出席関係ないのなら、最初から付き合うべきではないです。

こうして、色々とマウントを取ってくる人がいますが、これも海外移住者の宿命かもしれません。

駐在の方達は、いずれ日本に戻ってしまうので、あまり深い関係も築けないため、あまり気にすることはないと思います。

もちろん、とても視野の広い、優秀な日本人の上司にも巡り合って、今でもたまに連絡し、すごく尊敬している人もいます。

まあ海外で、そういうくだらない質問をしてくる人には注意した方がいいでしょう。