
とある家電量販店のキャッチフレーズ
ドイツに住んでいる人なら、一度は聞いたことのあるフレーズ「Geiz ist Geil!」は、ある家電量販店のCMで有名ですが、果たしてドイツ人はケチなのか?
この自虐的ともいえるキャッチフレーズは、日常会話にも出てくるほどですので、ある意味的を得ているのでしょう。
誰でも、得をしたいという気持ちはありますが、ケチと言うよりは、損をしたくない人が多いのかなというイメージです。言い方が違うだけで、結局同じかも知れませんが。
それはほんのちょっと料理の量が少なかっただけでも、文句をいう人がいるように、少ないお金でできるだけたくさんほしい!というのは、たまに感じます。
質実剛健、倹約家
ドイツ人のイメージで、質実剛健とか倹約家などとよく言われるのもそのせいでしょうか?
特に節約することには、ドイツ人は長けているように思いますし、損をしないため、得をするためなら早起きもできる、そんな感じでしょうか。
確かに、財布の紐は固そうで、勝ちに見合っていないものには厳しい目を持っているドイツ人。その頑固な精神が、物づくりにも生きているのかなと思います。
ホリデーではバスタオル作戦、、、
夏のホリデーといえば、ドイツ人に人気なリゾートは、もちろんスペインのマジョルカ島です。
ドイツ人だらけで、レストランやお店のメニューもドイツ語。
パーティーはドイツ人が集まって、大騒ぎになります。ハワイに日本人がたくさん行くのと似ています。
そんなホリデー先で、宿泊したホテルのプールサイドでは、毎回同じようなことが起きます。それは名付けて、バスタオル作戦です。
ホテルの宿泊者全員がプールに行くことはないでしょうが、昼になれば、プールサイドのリクライニングビーチチェアは埋まっています。ゆっくり日光浴ができません。
そこで、ドイツ人が考えたのは、朝の5時くらいに起きて、自分のバスタオルをそのリクライニングビーチチェアに家族分置いてくるわけです。
そうすれば、朝食をゆっくりとって、部屋で準備してからでも、プールサイドの場所は確保できます。あたかも既にプールサイドでくつろいでいたかのように。
TVでも隠しカメラでドイツ人がバスタオルを置きに来る様子をとらえた映像を見て、皆で笑っている番組がありましたが、まさにその通りで、ドイツ人のホリデー先では日常の光景です。
最近では、ホテル側がそれに気がついて、他の客に迷惑になるからと、禁止にしたところもあるようですので、そのバスタオル作戦がいかに凄いかが分かります。
そんなイメージでドイツ人を語ると怒られそうですが、ドイツ人はケチなのか?という問いに、意外とハマっているように思います。
高価なものには敏感に反応
ドイツ人がよく行く国では、夏のスペインの島以外には、お隣のスイスもあります。
物価の高さで有名なスイスですが、お金持ちのドイツ人は、スキーはスイスのスキーリゾートで楽しみます。地域によってスキーをするドイツ人と全くしたこともないドイツ人との差があります。
高い山が少ないので、個人的な印象では、スキーはほとんどしたことない人の方が多い気がします。
スイスでは、高い物価に加え、スキーリゾートとなるとさらに高くなります。
もちろんそれはわかっていて、ドイツ人もスキーに行くのですが、行く先行く先で、ドイツの物の値段と比べ始めます。
「うわーこんなに高いのか!ドイツならOOユーロだろ!」とか、こんな高いもの買って、スイス人は金銭感覚がおかしいとか、とにかく物価の差に驚きまくります。
お金持ちのドイツ人は、さほど騒ぎません。それでも、心の中では、ドイツの物価と比べています。
税金制度や年金制度に興味あり
スイスの話題でもう一つ有名なのが、ドイツ人はスイス人に出会うと、必ず社会保険や年金、健康保険、税金の話を聞きたがります。
給与からどのくらいの割合で、保険にお金を回すのかとか、年金はどのくらい積み立てる?など、興味津々です。
ここにも、お金に対する執着心みたいなものが見えますし、自分の国と比べたがります。
他にもドイツ人が興味を持つことはたくさんありますが、総合してみると、お金のことや損をしないこと、得をする事などにテーマが及びます。
ドイツ人がケチなのかは、それは人によります。でも、どれもなんとなくそんなイメージを持ってしまいそうな、ドイツ人あるあるエピソードではないでしょうか?