あの頃に戻れる仲間
昨年、数年ぶりの一時帰国を果たし、日本各地に散らばった友人達とも再会する事ができました。これまで以上に満足した一時帰国となりました。会えなかった人もいたけど、コロナのおかげで、2020年と2021年は、フライトがまさかの2度もキャンセルになり、払い戻しに。昨年の帰国時すら、帰りの飛行機は変更になりました。
そして、ワクチン接種者でも、PCR検査がまだ必須だった夏です。前日まで飛行機に乗れるか分からないような状態で、かなり気疲れました。
正直飛行機のチケットを再度購入した際は、日本入国の緩和はまだで、様々な情報を集めて夏には待機期間無しの予想をして買いました。
その甲斐あって、家族や友人達との再会は特別でした。
再会は自然に
何年も会ってない友人の中で、今回の最長記録は19年でした。そんなに前なのかと思いましたが、SNSやスマホで連絡を取り合っていたので、さほど久しぶりとは思いませんでしたが、髪の毛は真っ白に。
そんな自分ももうかなり隠せないほど白髪になりつつあるのですが、顔を見れば、あの頃に戻ります。
今回は10年ぶりくらいの友人達が多かった印象で、滞在後半、高校の頃の友人4人が集まることになり、地方からもわざわざ駆けつけてくれました。
その間に、以前、諦めていた結婚をしていて子供ができていた友人がいたり、子供が大学受験生だったり、時が過ぎたのを実感しました。
それでも、なぜか話し出すと、当時の10代の自分たちに戻ります。他の同級生の話や移住先の地方の話、転勤で東南アジアに赴任していた友人もいれば、会社経営で年間10億円の年商を達成した友人など、様々です。
どんなに立場が変わっても、友人同士という立場が変わらないのが、良いところです。戻れるなら、またあの頃に戻りたいなと思わせてくれる友人は良いものです。
同級生や先生の話
そういう自分は海外に出てしまったため、地元や学生時代の他の友人達の話をけっこう逃しています。当時の担任が校長先生になっていたとかも知り得る手段がありません。
中でも衝撃的だったのは、犯罪を犯した上に失明し、重傷を負って警察に捕まった奴がいたことでしょうか。びっくりしました。
それ以外には、病気になり亡くなった友人もいて、時間が経ったのを認識せざるを得ませんでした。
4人で飲んで、カラオケに行き、当時のヒット曲を歌い、最後は自宅の方向が同じ友人とタクシーで帰りましたが、タクシーの中でその友人が一言、「高校時代の友人は一生もんだなあ、、、」と。
彼は前述の会社経営で10億の年商を誇る人物です。やはり孤独とも戦っているのかなあ、と思ったりして、自分が一番連絡を取っている友人でもあります。別々の大学になってからもよく遊んでいましたし、欧州にも遊びに来てくれました。
独立して、色々とうまくいかないことも多いでしょうし、家族を犠牲にしている部分もあるでしょう。それでも、仕事では成功を収めているわけです。
そんな何でも手に入りそうな彼にとって、高校時代の友人達が宝物だと知った時、ちょっと嬉しかったし、うるっときました。
あの頃の友人は、あの頃のまま。それで良いんだよなあと思いました。
欧州生活も長くなり心境の変化も
ここ数年で、コロナや戦争に振り回されている世界。自分も欧州生活が20年目。こんなに長く住んで、ドイツ語も覚え、何不自由なくやっていることに刺激も満足感も薄くなっている気がします。
20年も経てば、もちろん第二の故郷も同然です。しかし、20年も経つからこそ、母国が無性に恋しく感じる瞬間もあります。何度か帰国を考えたこともありますが、日本を振り返らずによくやってきたなとも思います。
それとは別に、年齢的にも昔を振り返る人が多い中高年。男性の更年期なども最近は聞きます。
実は友人達もそんな感じで、会社でも少し余裕が出てきて、子育ても早い人は終わる頃。そんな時に、過去20年を振り返り、古い友人に連絡を取ることもあるそうです。
自分の場合は、海外に出てしまったので、日本に帰ったら会おうか?という明確な理由がありますが、それがないとなかなか連絡しづらいようです。
先の読めない世の中ですが、今後も欧州に骨を埋めるのか、もしかして日本でまた生活する日が来るのか、そんなことを毎日考えながら過ごしています。
皆さんは、どうでしょうか?ドイツにいても日本にいても、多分誰もが一度振り返る時期が来ます。
その時に、良い人生だったと思えるように過ごしたいですね。