
老夫婦に病院から電話が
コロナ禍、様々な詐欺事件が増えていますが、コロナ詐欺もその一つ。
ある日、老夫婦に病院から電話があり、「お宅の息子さんが、コロナに感染して緊急入院して危ない状況です。意識はなく、薬も無いため、手の施しようが無いですが、一つだけ助かる方法があります。ドイツではまだ承認されていないコロナウィルスの特効薬をスイスからヘリコプターで緊急輸送して、その薬を投与すれば、命は助かります。」とのこと。
その額は37000ユーロ。今日中にキャッシュで払う必要があると言います。
その息子さんには、家族がいて奥さんがいるにも関わらず、親のいる実家に電話があるのも変です。
銀行支店長の機転
しかし、気が動転した老夫婦は、タクシーで銀行まで行き、口座を解約して、至急現金がほしいと申し込みますが、様子がおかしいと判断した銀行の支店長が、事情を伺い、息子さんの奥さんに電話をするように促します。落ち着いて、息子の奥さんに電話すると、旦那はコロナに感染していなく元気だと。
詐欺被害に遭うことを防ぐ事ができた一例ですが、人間は普段は、自分は詐欺には騙されないと思っていても、自分に家族に関わることになると、冷静な判断ができなくなる典型例です。
コロナに関わらず、ありとあらゆる不審な電話での勧誘や詐欺紛いの電話は、非通知のことが多いですし、相手の身分もわかりません。
少しでも怪しいと感じたら、誰か信頼できる人に話してみると良いかもしれません。
この老夫婦にように、最初に息子の奥さんに確認する事ができたら、銀行には行かずに安心できたはずです。
明日は我が身。皆さんも、気をつけましょう。