ドイツのストリートビューはなぜ少ない
Spread the love

グーグルマップで見ると

写真のように、グーグルマップで見ると、ドイツのストリートビューの範囲が少ないことがわかります。

街の中心部に関しては、ある程度ストリートビューもありますが、郊外に至っては他の西側諸国と比べても極端に少ないです。

これにはびっくりですが、ドイツは個人情報の保護に必要異常に気を使うといわれています。

インターネットのデータ保護も

この裏付けというわけではないですが、最近ではどのサイトも、クッキー使用の承認を確認する表示が出ます。これは、ドイツおよびEUがアメリカからのデータの搾取に対策を打ったGDPRというデータ保護法のためで、ユーザーが検索したデータに基づいて、興味のある広告を出したり、メールを送りつけたりするのを減らすため、データの搾取を他国から守るためということです。特にアメリカのグーグルやFacebookなどは、このデータ保護法の施行初日に罰金を食らっていますが、プライバシーにはうるさいというイメージです。

勝手に撮影されたくない

ナンバープレートや人の顔など、誰もが見てわかるようなものはぼかしが入っていますが、住宅街では家の様子や下手をすると表札まで読み取れてしまいます。ドイツでもそれは都市部になると同じですが、郊外の住宅では、住宅そのものにぼかしが入っていたりします。住人から申請があったのでしょうが、これも意識の高さからくる防犯でしょう。

過去には、家の窓枠の形状をストリートビューで確認できてしまったために、空き巣が容易に準備をすることができ、被害にあったということもあります。確かに、家のドアや窓の位置など、確認がグーグルマップでは可能です。これでは、他人の家に忍び込むための準備が出来てしまいます。

ドライブレコーダーは普及しているが

また、日本ではほとんどの車に搭載されているドライブレコーダですが、これも車大国のドイツでは割と普及しています。しかしながら、事故をした際にドライブレコーダを提出して、逆に勝手に撮影されたとうことで訴えられる可能性もあるそうです。お隣スイスでは、警察に提出しても、事故の検証材料としての重要度は低いそうで、やはり相手側の車やナンバーの撮影を撮影を許可無しにしているからということです。つまりドライブレコーダも販売されているわりには、グレーゾーンです。ほとんどの人が、事故でもない限りカメラをチェックしませんし、時間が経てば上書きされます。そして、その撮影された動画を誰にも見せなければ、上書きされてなかったことになります。という理由で、車に搭載することはできますが、事故の証拠として提出するには、相手によりますが、問題とするケースもあるということです。

そのくせ裸になるのが好き

しかし、ドイツにはFKKという独特の文化があります。Frei Körper Kulturの略ですが、要はヌーディスト主義のことで、人前で裸になる自由とでもいいましょうか。もちろん決められた場所での自由となりますが、そういうことにはあまり気にしないようです。不快な思いをする人もいるので、どこでも裸になれるわけではないですが、日本だと猥褻物陳列罪になります。

日本では、温泉や銭湯では裸です。まあ、お風呂に水着を着て入る習慣がないので、日本育ちの人はなんの抵抗もなく裸で入りますが、外国の人は日本の温泉文化に戸惑うそうです。ドイツのFKKとはちょっと違いますが、そうした文化がある以上、アメリカから来た企業が、ドイツでどこでも撮影していいわけがないという主張でしょう。

とにかく、ドイツのグーグルストリートビューが少ない理由もなんとなくわかった気がします。